今まさに念願がかなっていよいよクリニックを新規開業しようとしているとき「オープニングスタッフの確保」や「地域への認知拡大」で頭を悩ませている方は少なくないのではないでしょうか？

それらを解決する手段として、内覧会やチラシの配布、Web広告など多様な取り組みがありますが、意外と見落とされがちなのが「交通広告」です。

いまさら？と思われる方も多いかと思います。

実はこの交通広告、求人にも集客にも使えるうえ、補助金の対象となる可能性があることをご存知でしょうか？

交通広告の可能性を探る

地域密着のクリニックにとって、まず地域の人に知ってもらうということは、開業にあたっての重要課題のひとつであることは間違いないでしょう。交通広告は、その課題の一部ないし大部分を解決するための手段として、非常に効果的な施策であると考えられます。

▼ 地域の人に毎日見られるメディア

たとえば、最寄り駅の構内に掲出されるポスター広告やバスの車内で流される放送広告（アナウンス広告）などは、通勤・通学・買い物など、日常的な生活の中で触れる機会が多いメディアです。繰り返し記憶として呼び起こされることで、自然とクリニックの名前や場所がインプットされ、生活圏内にある新しいクリニックとして定着していくのです。

また、交通広告は看板や折り込みチラシとは違い、一定のレベルで公共性が担保されることで信用性や信頼性が高まり、ただ地域に浸透するだけではなく、人々に安心感を与えるという効果が期待されるのです。

▼ スタッフ募集にも有効

意外と知られていませんが、交通広告は「求人広告」としても使えます。

特に、看護師や受付スタッフなど、地元で働きたいと考える求職者に向けたアプローチとして有効です。駅でのポスターやバス広告で「○○駅徒歩5分、看護師・受付スタッフ募集中」といったメッセージを出すことで、地元の人材確保がしやすくなります。

交通広告に使える「補助金」とは

補助金とひとくくりにしてしまえば、設備投資やＩＴ導入などのイメージが強いかもしれません。しかしそういったイメージの一方で、集客や求人のための広告費にも使える補助金が存在するということはあまり大きく知られていないことかもしれません。

たとえば以下のようなケースに該当する補助金があります。

• 小規模事業者を対象とした経営支援のための補助金

• 地域貢献のために起業した事業者に対する補助金

• 各自治体の創業支援を目的とした補助金

こういった種類の補助金では「販路開拓費用」の名目で、電車内のポスター広告や駅構内の看板広告、バス車内でアナウンスされる放送広告などの交通広告にも補助金を充てることが可能です。補助率は広告掲出費用の2/3（上限50万円～100万円）にも達するといったケースもあり、広告費捻出にあたり大きな助けになることが期待されます。

しかしながら、このような事実を知っている開業医はまだまだ少数派です。おおまかにでも制度の内容や用途を知っていることにより、限られた予算の中でも効果的な広告展開が可能になるのです。

開業支援の“切り札”を正しく使うために

クリニックの開業にはいくつもの大きなハードルがあるということは承知しています。限られた予算の中で、施設はもちろん、設備にも多額の費用がかかります。そんな中でいかに効果的な情報発信をしていくかということが、集客にも人材確保にも大きな差をもたらすことになるでしょう。

交通広告は、その視認性・地域密着性から、集客・求人の両面において非常に高いポテンシャルを秘めています。さらにそこに公共性を裏付けとして信用・信頼までが加わることにより、クリニックという業態にはもってこいの広告手段となることでしょう。そこに対して補助金を活用するという選択がある今、これを取り入れない手はありません。

とはいえ、「どんな補助金がそれに該当するのかが分からない」「結局手続きが面倒で時間がかかるんじゃないか？」と感じる方も多いはずです。実際のところ、補助金には種類が多く、条件や対象範囲も制度ごとに異なります。また、年度が変わるごとに制度の増減、細かい条件の改訂がなされるなど、分かりにくい部分が多くあります。さらに、申請書類の作成やスケジュール管理など、手間がかかることも否定できません。

しかしながら、ここで全てを投げ出してしまう必要はありません。

最近では、補助金の活用も視野に入れながら広告掲出の費用捻出について相談が可能な広告会社が増えています。そういった企業は交通広告を専門に取り扱っており、独自の掲出ルートや過去の経験に基づいて「最適な補助金があるのか？」「どれくらいの費用感で広告が出せるのか？」といった相談にも柔軟に対応してくれます。

広告にまで予算が回らないとあきらめていた開業医の方も、補助金をうまく活用することで、想像以上に効果的なプロモーションが実現できるかもしれません。

まずは最初の一歩として、交通広告の専門会社に費用面も含めて気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

それが、地域に選ばれるクリニックをつくるための、長く人々から親しまれるクリニックをつくるための足がかりになるかもしれません。